補助金名を見て「該当しない」と思った人へ
「円建てステーブルコインの社会実装」——この補助金名を見て、多くの事業者は「うちは関係ない」と思うはずだ。
だが、ステーブルコインは単なる仮想通貨ではない。法定通貨に価値が連動するデジタル決済手段で、すでに銀行・証券・決済代行各社が事業参入を進めている分野だ。
東京都が補助率2/3・上限4,000万円を出してくる意味は大きい。都が「2050東京戦略」で掲げる国際金融都市確立の象徴案件——つまり東京都は本気で決済インフラを刷新しにきている。
誰が使える補助金か
対象者は「円建てステーブルコインを用いたユースケースを創出する事業者」。具体的には:
- B2B決済システム: を作るフィンテック企業
- 越境EC決済: にステーブルコインを組み込む商社・プラットフォーマー
- 給与払い・報酬払い: にステーブルコインを導入する人事SaaS
- サプライチェーンファイナンス: を効率化する金融系スタートアップ
逆に言えば、「既存サービスにちょっと仮想通貨対応」程度では通らない。ステーブルコインがなければ成立しないユースケースを描けるかどうか。
申請書で問われる3つの論点
現場感覚で言えば、審査員は以下を見る:
- 資金決済法との整合性 — 発行者か仲介者か、どう整理するか
- 既存決済との比較優位 — 銀行送金やクレカと比べて何が優れているか(速度・コスト・機能)
- 実装後の波及 — 単発のPoCで終わらない、都民・都内事業者への展開シナリオ
対象経費が現実的
- 外部基盤利用経費(ブロックチェーン、ウォレット基盤等)
- 専門家相談・監査費(法務・セキュリティ監査)
- システム開発経費
外部基盤コストと専門家費用が認められているのが重要。フィンテック領域は法務・セキュリティ監査にそれぞれ数百万円かかるが、それが補助対象になる。
制度の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 対象経費の2/3 |
| 上限額 | 1社4,000万円 |
| 対象経費 | 外部基盤利用費・専門家相談/監査費・システム開発費 |
| 申請期間 | 2026年4月17日〜6月30日 |
| 根拠 | 2050東京戦略 戦略12(国際金融都市の確立) |
情報ソース
※本記事は2026年4月22日時点の公開情報に基づいています。