対象者が激狭——でも該当するなら超優良補助金
東京都が「海外作品制作支援事業助成金」を公募開始した。ロケハン100万円・撮影1,000万円と金額は大きい。
ただし、対象者は極めて限定される:
- ロケハン支援: :外国法人から「ロケハンコーディネート業務を受託している団体」
- 撮影支援: :外国法人と「共同制作または委託受注している団体」
つまりフィルムコミッション系の団体や、海外映画会社と取引のある日本のプロダクション会社向け。該当する事業者は全国でも数十社程度だろう。
だが、該当するなら「狭き門で倍率が低い」=採択されやすい。
狙いは「ロケ誘致によるインバウンド」
東京都がこれに金を出す理由は明快——ハリウッド映画やアジアのドラマで東京が映れば、観光客が来る。
韓国ドラマの撮影地になった済州島、『ローマの休日』のローマ、タイの映画誘致政策——成功例は多い。東京都はこれを体系化しようとしている。
ロケハン×撮影の「合わせ技」がお得
注目すべきは、ロケハン助成を活用した場合、撮影支援の補助率が1/2→2/3に上がること。
つまり:
- ロケハン単独:最大100万円
- ロケハン→撮影の流れ:最大1,100万円+補助率アップ
段階的に使うことで最大パフォーマンスが出る設計。
ロケハンは「3名・5日・4泊」まで
ロケハン助成は対象範囲が明確:
- 3名以内
- 5日間まで
- 宿泊4泊まで
過剰な渡航費計上はできない設計。海外スタッフ3名を呼んで、東京で5日間のロケ下見をする——これが想定ケース。
期間:ロケハン1年/撮影3年
助成対象期間が長いのも特徴:
- ロケハン:交付から1年以内
- 撮影:交付から3年以内
大型映画は企画から撮影まで数年がかり。この期間設定は実務に即している。
対象者でも「申請」のハードルが高い
実務上、申請に必要な書類:
- 外国法人との受託契約書または共同制作契約書の写し
- 日本法人としての制作実績の証明(過去作品リスト等)
- スタッフ・キャストリスト
契約書の英語訳や、外国法人の事業実態確認書類など、通常の補助金にはない書類が必要。書き慣れた専門コンサルがほぼ必須。
制度の基本情報
| 項目 | ロケハン支援 | 撮影支援 |
|---|---|---|
| 補助率 | 1/2以内 | 1/2以内(ロケハン活用時2/3) |
| 上限額 | 100万円 | 1,000万円 |
| 対象期間 | 1年以内 | 3年以内 |
| 第1回締切 | 2026年5月29日 | 2026年5月29日 |
| 対象者 | 外国法人からロケハン受託団体 | 外国法人と共同制作等を行う団体 |
情報ソース
※本記事は2026年4月22日時点の公開情報に基づいています。