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最新情報6分で読める公開: 2026-04-20

【全国】海外工場の設備投資に補助金が出る——環境省JCM事業を知らない企業が多すぎる

環境省のJCM設備補助事業。東南アジア等に工場を持つ企業が脱炭素設備を導入する際の費用を補助。2032年まで7年間の長期事業。知名度が低い穴場。

この記事のポイント

環境省のJCM設備補助事業。東南アジア等に工場を持つ企業が脱炭素設備を導入する際の費用を補助。2032年まで7年間の長期事業。知名度が低い穴場。

東南アジアの工場
海外工場の設備投資

海外工場の設備投資に、日本政府が金を出してくれる

「え、海外の設備投資にも使える補助金があるの?」——そう驚く経営者は多い。

環境省のJCM(二国間クレジット制度)設備補助事業。一言で言えば「東南アジアなどに工場を持つ日本企業が、現地で省エネ・再エネ設備を入れると日本政府が費用の一部を補助する」という制度。

なぜ日本政府が海外の設備投資に金を出すのか。理由は明快で、日本のCO2削減目標を達成するためだ。

JCMの仕組み——なぜ海外投資が日本の補助金になるのか

JCM(Joint Crediting Mechanism)は日本と途上国の間の「取引」:

日本企業がやること日本政府が得るもの
海外工場に省エネ設備を導入削減されたCO2を「日本の削減分」として国際的にカウントできる
脱炭素技術を途上国に普及パリ協定の削減目標達成に貢献

つまりWin-Win。企業は補助金で設備投資ができ、政府はCO2削減の実績を得る。

具体的にどんな設備に使えるか

省エネ系(電気代直結)

  • 高効率チラー・空調: — 東南アジアの工場は冷房コストが膨大。古い空調を更新するだけで電気代30-40%削減も
  • 高効率ボイラー: — 蒸気を使う食品加工・繊維工場に有効
  • インバータ制御コンプレッサー: — 製造業の圧縮空気は「見えない電気泥棒」。更新効果が大きい
  • LED照明の一括更新: — 工場全体で年間数百万円の削減になるケースも

再エネ系(電力の自給化)

  • 屋上太陽光発電: — 東南アジアは日射量が日本の1.5倍。投資回収が早い
  • 風力発電: — ベトナム南部など風況の良い地域で有効

先端系

  • 廃熱回収システム: — 排熱を再利用して冷房やボイラーの燃料を削減
  • CCUS(CO2回収・利用・貯留): — 大規模工場向けの先端技術

どの国で使えるか——29カ国の一覧

地域対象国
東南アジアタイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、ミャンマー、カンボジア、ラオス
南アジアバングラデシュ、インド、スリランカ、モルディブ
中央アジアモンゴル、ウズベキスタン
中東・アフリカサウジアラビア、エチオピア、ケニア、チュニジア 等

日系製造業が最も多いタイ・ベトナム・インドネシアが全て対象。つまり東南アジアに工場を持つ日本企業のほとんどが使える。

2032年まで7年間——今年逃しても来年がある

この事業は令和8〜14年度(2026〜2032年)の長期事業。

今年度の締切は9月30日だが、来年以降も毎年申請可能。つまり海外工場の設備更新計画に合わせて、最適なタイミングで申請できる

「来期に空調を更新する予定がある」「3年後に工場を拡張する」——そういった中長期の設備投資計画にJCMを組み込んでおくと、実行時に補助金を引ける。

なぜこの補助金を知らない企業が多いのか

理由は3つ:

  • 国内の補助金とは管轄が違う — ものづくり補助金は中小企業庁、JCMは環境省。補助金コンサルの守備範囲が異なる
  • 申請手続きが複雑 — 現地パートナーとの共同申請、CO2削減量の算定など、国内補助金にはない手順がある
  • 情報が英語混じり — 公募要領の一部が英語で、中小企業の経営者が自力で読み解くのは難しい

だからこそ穴場。知っている企業だけが使っている。競争率は国内の主要補助金と比べて圧倒的に低い。

検討する価値がある企業の特徴

  • 東南アジアに製造拠点がある
  • 現地の電気代・燃料費が利益を圧迫している
  • 工場の空調・照明・生産設備の更新時期が近い
  • 取引先から「脱炭素対応」を求められている

1つでも当てはまるなら、この制度を知っておいて損はない。

情報ソース

※本記事は2026年4月20日時点の公開情報に基づいています。

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